※追記あり

2015年納車のJB23 10型なのですが、4年も経つとエアコンの効きも悪くなるようで、新車の頃は「寒い」くらいに効いたエアコンが今は「ひんやり」程度しか効かなくなってきました。快適性だけでなく燃費にも関わる事なので、エアコンガスの補充とコンプレッサーの潤滑剤を投入してみようと思います。

補充前のエアコンの効き具合

先ず最初にどれだけ効果があるのかを知るために、現状のエアコンの効き具合を調べます。

天気:くもり 外気温:23.6℃
冷房の吹き出し温度:11.7℃

思いのほか効いていましたね。やはりあの日が暑かっただけなのか・・・
ちなみに、エアコンの効きは外気温に左右されるため、効果の検証をするには温度変化の少ない曇りや雨の日の方が正確です。

用意したもの

次の3つです。

カーエアコン用潤滑剤についてはワコーズから「パワーエアコンプラス」という商品が出ていますが、どちらも殆ど同じ成分(PAG)なので、多少の性能差はあれど価格のような6倍の差は無いと思ったので、デンゲンをチョイスしました。

1.チャージングホースをセット

チャージングホースの針を上げてからエアコンオイル缶を取り付けます。※この段階では缶に穴はあけません。
そして、チャージングホースをエアコンの低圧側(L)に接続します。

2.ホース内の空気を追い出す

ガス缶を一瞬緩めてホース内の空気を追い出します。この作業をエアパージと言います。

3.圧力を測る

接続直後に圧力が表示されると思いますが、エンジン・コンプレッサー停止時の圧力は高く表示されています。

エアコンの適正圧力を測るためには、エンジン・コンプレッサーが回っている時の値を見ます。エアコンを全開にしてコンプレッサーを回させます。

コンプレッサー動作時の圧力を見ます。

青い所が適正の圧力です。現在うす緑を指しているのでちょっと少ないですね。

4.不足ならガスを補充

ここでバルブを回してエアコンオイル缶に穴を開けます。エアコンのコンプレッサーは回したままです。黄色いところまで行かないように気をつけながら充填します。

このときエアコンオイルが入りやすいように缶をさかさまにして手で暖めながら入れるといいでしょう。

しばらくしたら針が動かなくなりました。エアコンの配管とエアコンオイル缶の圧力がつりあったという事です。そう、ガス缶は1缶丸々使いきる事は出来ないのです。

エアコンガス補充の際にエアコンオイルも入れる場合は、必ずエアコンオイルを先に入れます。なぜなら冷媒が充填された状態ではエアコンオイルが入りづらいし、規定圧をオーバーしてしまう可能性がある為です。

まだガスが足りないようであれば、同じ要領で、HFC-134aガス缶を接続して、ガスをチャージします。

施工後の温度を測ってみる

11.9℃。+0.2℃でした。まあ誤差の範囲しか変わらなかったということでしょう。しかし、コンプレッサーの動作音は静かになった感じがします。

一番体感できたのはコンプレッサー駆動時のエンジンの負荷が減りました。以前はまるで5速を4速にした時のようなエンジンブレーキが掛かるような抵抗を感じましたが、ガス補充+エアコンオイル補充をした後は、殆ど抵抗を感じなくなりました。

ここで追記です。

水を差すようですが、勉強した結果自分のやった事はあまりよろしくない事だと気づきました。エアコンガスは圧力ではなくグラム数で管理するのが一般的です。車種によって圧力は様々なので、圧力の針が低いからと言って不足していると予想するのは早計です。ガス充填直後の圧力を把握したうえで判断するのなら良いですが、チャージングホースのゲージに書かれている圧力はおおざっぱな目安でしかありません。

特にJB23後期のようなサイトグラスが付いていないタイプではグラム数で管理をすることが強く推奨されています。エアコンガスは多少多めに入れるとより効くようになるようですが、度が過ぎるとアイドリング時にコンプレッサーの抵抗によって頻繁にエンストするようになったり、最悪破裂したりします。

もしエアコンの利きが悪くてエアコンガスを充てんしたいのであれば、機材がある店に頼んで、ガス回収真空引きをした後に、規定量のガスと添加剤を入れましょう。

エアコンガスは10年で1割抜けると俗に言われているので、10年経過した車に50mlくらいのエアコン添加剤を加えるというのがちょうどいいのではないでしょうか。